GOLD
本気で死を覚悟したことが過去に1度だけある。
26歳の冬。あれは事故...みたいなものだろう。
怖くはなかった。
世の中から静かに消えていく?溶けていく?ような感覚。
ふわふわと心地が良かった。
あのまま消えることなく生かされて今ここに居る。
あの日から死生観は確実に変わったように思う。
とにかく執着心がなくなった。
これは本当に生きていくうえで都合がいい。
それまで生きていくことがすごくしんどかったのでとにかくラクになった。
ハングリー精神?頑張ったら頑張ったぶんだけ報われるなんてバカみたいに信じていたあの頃。
頑張ってる自分に酔ってた?
頑張りも報われるどころかあの日に頑張ったことすべてリセットされて、欲というものが失くなった。
なんだかんだ生かされたあの日からずっとおまけの人生?を生きている。
おまけの人生なりにまた頑張ってみたりもして、また何かを失うことが怖くなったりもしたけれど。
病気になってまた死を身近に感じて、今回はもっとリアルな手触りがあった。
本当に死を意識したからだろう。
自分の最後のお見送りに流してほしい曲は随分前から決めている。
長い旅の終わりに思うのは自分にとって大切な人が平穏に過ごしてくれたらいいという願いしかない。
まだ神様は私をもうしばらく生かしてくれるらしく、それまでどう穏やかに過ごしてゆこうか。
おまけのほうが長いせいで何も形に残せなかった後悔が少し減らせたらいい。
✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
〜誰より一番あなたの心の平和を祈ろう〜
#01 GOLD